会話が自然にあふれだす!親子で楽しむ「クッキーコミュニケーション」

監修者:コロリドージャパン合同会社 代表 竹内 ひとみ
子どもとの日常には、特別な準備をしなくても、自然と会話が広がる瞬間があります。
そのひとつが「クッキーづくり」。こねて、形をつくり、焼いて、食べる。そんなシンプルな工程の中で、親子の会話が、自然とふえていきます。
今回は、カラフルで粘土のように遊べるクッキー生地「coloridoh(コロリド)」を開発した、起業家で4人のお子さんを持つ竹内ひとみさんに、coloridoh誕生の背景と、クッキーづくりを通してみえてくるコミュニケーションの可能性について伺いました。
アレルギー対応でカラフルなクッキー生地が生まれた背景
「この子はできない」をなくしたい
竹内さんがcoloridohを開発した大きな理由は、アレルギーや宗教文化の違いで、誰かが遊びの輪から外れてしまうのを防ぎたい、という気持ちからでした。
アメリカのシリコンバレーで起業家向けのシェアハウスを経営していた竹内さんは、老若男女、多国籍の人たちが集まる場で、よくクッキーを手作りしてふるまっていたそうです。そうした中で、
「うちの子はアレルギーがあるから参加できない」
「この食材は、食べられない」
と、みんなの輪に入ることができない家族を、見てきたといいます。
「みんなで楽しむ場で、輪に入ることができない子がいる、という状況が嫌だったんです」
そんな経験が、coloridoh開発の原点になりました。
卵・小麦・乳不使用のアレルギー対応だから「みんなでできる」
coloridohは、卵・小麦・乳などを使わないアレルギー配慮レシピで作られています。
そのため、普段は食の制限がある家庭でも、安心してクッキーづくりができるというのが大きな特徴です。きょうだいや友達とクッキーづくりをするとき、みんなで作って食べられる体験は、子どもにとっても保護者にとっても、大きな喜びになります。
いろんな色、味、形で「遊べるクッキーづくり」
coloridohのもうひとつの特性は、いろんな色や色によって異なる味、そして形づくりがしやすいので、粘土のように遊べるということ。
クッキーづくりの過程から楽しむことができ、子どもたちの創造力をぐっと広げてくれます。
竹内さんは、「coloridoh は LEGO® を目指しています」と話します。
お菓子作りの生地でありながら、つくる過程で自由な発想が生まれ、シンプルだからこそいろいろな形に変化できる。その可能性の広さは、まさに子どもも大人も夢中になる LEGO® のようです。
クッキーづくりが自然なコミュニケーションを生む理由

五感が刺激されると、言葉が自然と出てくる
「そもそもクッキーづくりには、子どもが思わず声を出したくなるきっかけがたくさんあるんです。」と、竹内さん。
「どんな形にしよう?」
「触るともちもちしてるね」
「いい匂いがしてきたね」
「このクッキー、誰にあげる?」
視覚・嗅覚・触覚すべてが動くことで、普段よりも会話が生まれやすくなります。特別な話題がなくても、作業そのものが、親子や友だちとのコミュニケーションを自然に引き出してくれるのです。
焼いたら全部「正解」!クッキーづくりのメリット
上手・下手がないから安心して楽しめる
工作やお絵描きでは「上手にできるかな?」と気になってしまう子もいますが、クッキーづくりはちょっと違います。形が崩れても、色が混ざっても、焼いてしまえば全部おいしい=全部正解!
「失敗しても大丈夫」という安心感があるからこそ、子どもたちはのびのびと自分らしく表現し、純粋に楽しんで取り組むことができます。
それは大人も同じです。
4人の子どもを育てるなかで、「子育てを頑張っているからこそ悩んでしまう親が多い」と感じていた竹内さん。クッキーづくりなら、そんな親でも肩の力を抜いて楽しめるといいます。
親も子も、同じ温度で楽しめる、貴重な体験
親子で過ごすとき、どちらかが満足していないことは珍しくありません。例えば、外遊びは子どもは楽しいけれど、大人は疲れてしまったり、ショッピングは大人は好きだけど、子どもは退屈したり。ところが、クッキーづくりは、親子で気持ちのギャップがうまれにくいもの。
竹内さんが印象的だと語るのは、親子のやりとりの変化です。
「子どもが親の作品を見て、『パパすごいじゃん!』と褒めたり、親が夢中になっている姿を、子どもが楽しそうに見ていたり…。普段ではあまり見られない親子の関わりが生まれるんです」
クッキーづくりは、親がただ「見守る側」ではなく、「自分も一緒に夢中になる側」になれる遊び。親が楽しんでいる姿を見ることで、子どもは安心し、関係性もぐっと近づきます。
忙しい家庭でも取り入れやすい
準備や後片付けが複雑ではなく、短時間でできるのもクッキーづくりの良さ。「頑張らなくていい」「上手に作らなくていい」という気軽さは、忙しい保護者にとっても続けやすいポイントです。
竹内さんにとって「いきるスキル」とは?
クッキーづくりで生まれるコミュニケーションにもつながる、大切な軸
最後に、竹内さんが大切にしている「いきるスキル」について伺いました。竹内さんが挙げたのは、とてもシンプルで、子育てや日常にもすっと取り入れられる考え方です。
それは、「執着しないこと、柔軟であること」。
「こうでなきゃいけない」「こうするべき」といった“べき思考”にとらわれすぎると、変化の大きい今の社会では、かえって自分を追い詰めてしまうことがあります。
また、多様な国籍や文化の人が集まる環境で生活するなかで、竹内さんは気づいたといいます。
ルールや常識は国や時代によって変わるけれど、愛情だけはどこでも変わらない普遍的なものだということ。
だからこそ竹内さんが大切にしている判断軸は、
「その言葉や行動に、愛があるかどうか」。
「嘘をついちゃいけない」といった表面的な善悪ではなく、行動の形が違っても、その奥に愛があるかを見ようとする姿勢を大切にしているそうです。
執着を手放し、本質を見ることを意識すると、人と比べたり、不必要な焦りにとらわれたりすることが自然と減っていきます。そしてこの価値観は、子どもたちにも確かに伝わっているようで、成長するにつれ家族で深い会話を交わせるようになったといいます。
こうした考え方は、クッキーづくりで生まれるコミュニケーションとも重なります。
形が崩れても、「焼けばおいしい」。そのおおらかさが、「上手にできたか」よりも「一緒に過ごした時間そのもの」を大切にし、子どもが「自分らしく生きていく力」を育むヒントになっているのかもしれません。
クッキーづくりQ&A

この記事を監修した人
竹内 ひとみ
コロリドージャパン合同会社 代表。
4児のママ。
IT業界黎明期にソフトウェア営業職を経験し、結婚後は大手料理教室講師、ライターなどを経て2014年家族で渡米。シリコンバレーで起業家向けのシェアハウスを運営し、7年間で世界中から6,000人以上のゲストを迎えた。自身の体験から国籍、性別、世代を超えて楽しめるコミュニケーションツールとして、「FOOD x PLAYFUL」コンセプトのPlant basedのクッキー生地coloridoh(コロリド)を開発。2020年Coloridoh Inc.を米国で設立した。2021年帰国。翌年日本でファーストローンチを迎えた。国際特許申請中。






