日常生活に種をまこう!子どもの学び体質を作る「戦略的ほったらかし教育」

戦略的ほったらかし教育岩田かおりさんインタビュー
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監修者:家庭教育コンサルタント/株式会社ママプロジェクトJapan

代表 岩田かおり

「宿題終わったの?」「勉強しなさい」「忘れ物はない?」など、子どもに繰り返し言うことに疲れている保護者もいることでしょう。

しかし、「保護者が口出しをしなくても、子どもが自発的に学ぶようになる方法がある」と教育コンサルタント、株式会社ママプロジェクトJapan代表の岩田かおりさんは言います。

『戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者でもある岩田さんに、子どもの学び体質を作る方法をお聞きしました。

目次

ただ放置することとは違う「戦略的ほったらかし教育」とは?

「戦略的ほったらかし教育は、子どもが自然に学びたくなる家庭環境を保護者が作った上で、放任すること」と岩田さん。

「戦略的」と枕詞がつくことからも分かるように、保護者が何もせずにただ放置するのではなく、「仕組みと信頼で支えること」を意味します。具体的には、保護者が整えた環境の中で、子どもを信じて放任すること。その中で選択肢を与えて、子どもに意思決定を任せることが大切です。

とてもシンプルですが、子どもを信じて待つのは意外と大変なもの。つい口を出したくなってしまいますが、子どもの「やりたい!」「知りたい!」という探究心を引き出すために、見守る側に徹しましょう。

仕組みづくり:家庭で興味の種をまこう!

子どもの興味を引き出すためには、仕組みとなる環境設定が大切です。日常生活の中に、子どもの興味の種となる様々な「しかけ」を施しましょう。

中でも4〜10歳ごろの子どもがいる家庭におすすめなのが、家のどこかに地図を貼っておくこと。よく目にする場所やトイレのほか、お風呂用の地図を貼ってもいいでしょう。

地図を貼るときには、興味を引くような演出もセットにすることが重要です。「さて、今から地理について学びましょう!」といった“お勉強モード”ではなく、日常生活で地域の話題が出たときがチャンスです。

例えば、ニュース番組で地方の報道があった場合に保護者が「◯◯県はどこにあるかな?」と地図でその地名を探し、見つけたらペンで丸く囲みます。このときに大人が楽しそうにしている姿を見せられると、子どもの興味を引きやすくなります。

このしかけは、「ただ知識を身につけること」が目的ではありません。都道府県の名前や地理を知ることで、旅行をしたときや特産物を目にしたときなどに、「知ってる!」「聞いたことがある!」と子どもが感じられるようになり、「そこで初めて学びの入口ができる」と岩田さんは言います。

そして、これらの経験が子どもの探究心を引き出す「内発的動機」につながります。

この仕組みを作る際、押さえておきたいポイントがあります。

お金をかけすぎずないこと

子どもによって興味の対象は異なります。子どもが関心を持たなくても諦めがつくように、できるだけ価格の低い教材を買うといいでしょう。

子どもの発達に合わせる

子どもの探究心は発達段階で異なります。情報を与えすぎると逆効果になってしまうこともあるため、それぞれの発達に応じたしかけを考えましょう。

また、思春期の子どもには、興味のありそうな情報を集めておきタイミングを見て共有するなど、距離感を見直すことも大切です。

もっとも大切な「親の幸せ体質」の作り方

環境設定と同じくらい大切なことに、「親の幸せ体質」の構築(保護者の感情が安定していること)があります。保護者の感情が不安定だと、次のような影響が生じてしまいます。

情報に踊らされてしまう

今は子育てや教育に関するさまざまな情報が溢れています。また、SNSで他の家庭の教育が可視化されやすいため、感情が不安定だとそれらに影響を受けやすくなってしまいます。選んだものが子どもに合っていればいいのですが、情報に踊らされて闇雲に手をつけてしまっていては、お金も時間もかかってしまいます。

自分の価値観を信じ、「うちの子には何が合うのか」を見極める力も必要です。

家庭教育がうまくいかなくなる

子どもの興味につながるような仕組みを作っても、保護者が焦ったり、イライラしたりすると効果につながりにくくなってしまいます。「特別なことをさせなくても、子どもは日常生活の中でしっかり学べるようになっている」と岩田さんは言います。子どもの学び体質を作るには、保護者が手出しせずに子どもを信じて待つことが肝心です。

つまり、戦略的ほったらかし教育には、「環境設定」と「親の幸せ体質の構築」を両軸で行うことが大切です。「一気に両方進めることが難しければ、後者を優先させてください」という岩田さんのアドバイスからも、その重要性がわかります。

幸せ体質を作るポイントは、「嫌いなこと・苦手なこと」「好きなこと」を理解して、自分軸を獲得すること。例えば次の方法があります。

自分がはまっている「沼」を自覚する

不安や悩みなど、自分の「沼」を書き出しましょう。そうすることで、自分がとらわれている枠を知ることができます。

深い話ができる人と対話をする

自分の価値観や目指していることなどを誰かに話すことで、自分軸を獲得しやすくなります。身近に深い話ができる人がいない、家族や友達と深い話をすることに抵抗があるという人は、オンラインコミュニティーや外部サービスを利用する方法もあります。

「余計なしがらみがない分、身近な人には相談しづらい内容も話すことができる」と岩田さんも推奨します。

岩田かおりさんの「いきるスキル」とは?

最後に、岩田さんが考える「いきるスキル」について伺いました。

それは、「不安定を楽しめるスキル」です。

コロナ禍をはじめ、予測不可能な出来事が続く昨今。不安定さに怯え、振り回されるのではなく、その状況を前向きに捉えて楽しむ力を育むことが、これからを生き抜く基盤になると岩田さんは考えます。

家庭で興味の種をまき、子どもの探究心を引き出し、自分から学べる体質を作る「戦略的ほったらかし教育」。これは子どもはもちろん、保護者自身が幸せに生きるためのスキルにもつながるでしょう。

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戦略的ほったらかし教育Q&A

思春期の子どもにも同じアプローチが必要ですか?

保護者の価値観を変える必要はありませんが、子どもの年代に応じて距離感を変えるのがポイントです。例えば、家庭内にしかけを作ることは4歳〜10歳の子どもには有効ですが、思春期の子どもには適していません。子どもの興味のある情報を集めておき、タイミングを見て共有するなど別のアプローチをするといいでしょう。

自分はダメな親なのかもしれないと思ってしまいます。

子育ては初めてのことも多いので、ダメな部分があって当然です。うまく隠したつもりでも、子どもには見えていることもあります。自分を卑下する必要はなく、子どもに見られたら割り切って「ごめんねー」と言えるかどうかが肝心です。

 パートナーと育児の価値観が合いません。どうしたらいいですか?

パートナーとはいえ別の人間なので、考えが違うことが前提だと認識することが大切です。自分の考えを押し付けてしまうと関係性が悪化する可能性もあります。その違いの中で、お互いの考えを話し合いながら擦り合わせていくといいでしょう。

この記事を監修した人

岩田 かおり

家庭教育コンサルタント/株式会社ママプロジェクトJapan 代表

幼児教室勤務、そろばん教室の運営を経て「子どもを勉強好きに育てたい!」という想いから、独自の教育法を開発。「子どもを学び体質に育てる」と「親を幸せ体質にする」ことを目指し、親がガミガミ言わずに勉強好きで知的な子どもを育てる作戦『戦略的ほったらかし教育』を全国へ展開中。

プライベートでは3人(1男2女)のママ。子どもたちは、中学生で起業、経団連の奨学生としてインドへ高校留学、学費全額奨学金で海外大学進学、塾なしで慶應義塾大学合格など、3人とも自分で自分の道を切り開いている。

著書:累計6万部突破!Amazonベストセラー1位『自分から学べる子になる戦略的ほったらかし教育』『「天才ノート」を始めよう!』
■公式LINE
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