子どもの「好き」を将来へ!明日から教えられる仕事とビジネスの仕組み

コンテンツ協力:『角川まんが学習シリーズ+ ぼくらの未来をつなぐお金の知識』
監修:キッズマネーステーション代表 八木陽子
カバー・表紙・まんが作画:柳沼行
「将来、YouTuberになりたい!」「ケーキ屋さんになりたい!」 子どもたちが輝く瞳で夢を語るとき、大人はどう「仕事」や「ビジネス」の仕組みを伝えればよいのでしょうか。本記事では、『角川まんが学習シリーズ+ ぼくらの未来をつなぐお金の知識』で、子どもの「生きる力」を育む仕事やビジネスの基本について分かりやすく解説します。
世の中の仕事は「誰かの役に立つこと」からできている
世の中には、私たちの生活を支え、便利にするさまざまな仕事があります。働くことは「お金を稼ぐだけでなく、誰かの役に立つこと」でもあります。
たとえば、プロスポーツ選手やYouTuberは、「高い技術や得意な配信で観客を楽しませ、元気や夢を届けること」で収入を得ています。また、ゲームクリエイターや漫画家、お菓子を作るパティシエなど「人を楽しませるものを作る人」や、医師のように「人の命や健康を守る人」、プログラマーのように「ITを使って役に立つものを生み出す人」など、さまざまな働き方があります。
「自分の学びをとことん突き詰める」研究者や宇宙飛行士もいれば、これまで世の中になかった「新しい会社を作る」起業家、「お金を使って社会を動かす」投資家もいます。
さらに、会社員として働きながら、インターネットで自分の作った商品を売るような「副業という働き方」もあります。



ひとつの仕事は「役割分担」で成り立っている
こうした仕事は、一人だけで完結するとは限りません。お菓子屋さんを例にすると、お菓子を「作る」役割の人と、それをお客さまに「売る」役割の人が協力しています。作ったお菓子が売れることでお金が生まれ、お菓子を作る人にもお給料が支払われる仕組みになっています。ゲームクリエイターも同様で、ストーリーを考える人、キャラクターを作る人、プログラムを組む人など、得意な技術を活かしてチームでひとつのゲームを作り上げています。

やりたいことが他人の「欲しい」につながるとビジネスになる
では、新しい仕事や「ビジネス」はどのようにして生まれるのでしょうか。本書によると、ビジネスのきっかけは人それぞれですが、最も大切なのは「やりたいことが他人の『欲しい』につながるとビジネスになる」ということ。世の中の人の困りごとを解決したり、人が欲しいと思うサービスや商品を提供したりすることが、ビジネスの第一歩になります。
日常の「困りごと」にビジネスの種が隠れている
身近な困りごと(ニーズ)からビジネスは生まれます。たとえば次のようなケースです。
※ニーズ:ニーズとは「だれか(できるだけ多くの人)が望んでいるもの・こと」を意味します。
具体的には、「世の中の人の困りごと」や「世の中の人が欲しいと思うサービスや商品」を指します。
- 観光客の多い町では、「快適に移動したい」というニーズと「たくさん来てもらいたい」という思いが結びつき、シェアサイクルのビジネスが生まれます。
- 公園で運動する人が多い地域では、「運動後に飲み物を買いたい」というニーズと「お店を経営したい」という思いが結びつき、公園のそばにコンビニを開くビジネスが生まれます。
- 外国人の多い町では、「日本語を話せるようになりたい」というニーズと、自分の「外
国語が得意」というスキルが結びつき、日本語教室を作るビジネスが生まれます。
このように、誰かが望んでいること(ニーズ)と、自分の「やりたいこと」や「できること」が交
わる場所を探すことが大切なのです。

利益を生み出し、長く続けるための作戦「マーケティング」
誰かのニーズを満たすことができても、利益(もうけ)を得られなければビジネスとして長く続けていくことはできません。ビジネスを成功させるためには「だれに」「何を」「どのように」売って利益を得るのかという作戦を練る必要があり、これを「マーケティング」と呼びます。
ターゲットによって「お店の作戦」は大きく変わる
例えば、お菓子作りが得意な人がケーキ店を開くと想定したとき、店を開く町にどんな人が住んでいるかによって、作戦はまったく違うものになります。
- 子どもが多い町の場合…ターゲットを「子ども」に絞り、お小遣いでも買えるよう材料費を削って安い価格にします。お店の雰囲気は親しみやすく、宣伝にはクーポン券を配るなどの工夫が効果的です。
- 働いている大人が多い町の場合…ターゲットを「大人の女性」に絞り、豊かな素材を使って高めの価格設定にします。お店は高級感のあるおしゃれな雰囲気にします。宣伝には、女性向けの雑誌やスマートフォンを活用します。
※ターゲット:ターゲットとは、ビジネスにおいて「売りたい相手」のことを意味します。ビジネスを成功させるための作戦(マーケティング)を練る際、「だれに」「何を」「どのように」売って利益を得るかを考えますが、その中の「だれに」にあたる部分です。相手(ターゲット)に合わせて柔軟に作戦を変えることこそが、ビジネスを成功へと導く鍵になります。
家庭や教室で「ビジネスの視点」を育てよう
仕事の種類や働き方は、今とても多様になっています。「仕事」や「ビジネス」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、その本質は「自分の得意なことで誰かの役に立ち、喜んでもらうこと」です。
家庭や学校でも、「このお店はどんな人の困りごとを解決しているのかな?」「誰に向けて作られたお菓子だと思う?」といった会話を通して、子どもたちの「ビジネス思考」を少しずつ育てていきたいですね。





